目やにの原因は?
そもそも目やにとは、どんな原因で生じるものなのでしょうか。
「目やには医学用語で『眼脂(がんし)』と呼びます。目の表面にあたる角膜や結膜からはがれた分泌物や古い細胞などの老廃物が含まれ、それらを包み込んで外に排出させる役割を持っています。主な成分はムチンというたんぱく質です。
目やには皮膚でいう垢(あか)と同じように、代謝によって生じる物質ですから、朝起きた時に目頭や目尻に少し付いている程度であれば、特に心配する必要はありません。
一方で、目にウイルスや細菌、花粉などの異物が侵入した際の免疫反応として、生じる目やにが出ることもあります。こちらは白血球が異物を分解したり取り込んだりすることで生じたもので、目やにの中には代謝による老廃物などではなく、白血球に加えて異物の残骸も含まれています。
さらに、サラサラした水っぽい目やにや黄白色の目やにの場合は、ウイルスや細菌の感染による結膜炎が原因で生じた可能性がありますので、注意が必要です」(水木先生)
「目やには医学用語で『眼脂(がんし)』と呼びます。目の表面にあたる角膜や結膜からはがれた分泌物や古い細胞などの老廃物が含まれ、それらを包み込んで外に排出させる役割を持っています。主な成分はムチンというたんぱく質です。
目やには皮膚でいう垢(あか)と同じように、代謝によって生じる物質ですから、朝起きた時に目頭や目尻に少し付いている程度であれば、特に心配する必要はありません。
一方で、目にウイルスや細菌、花粉などの異物が侵入した際の免疫反応として、生じる目やにが出ることもあります。こちらは白血球が異物を分解したり取り込んだりすることで生じたもので、目やにの中には代謝による老廃物などではなく、白血球に加えて異物の残骸も含まれています。
さらに、サラサラした水っぽい目やにや黄白色の目やにの場合は、ウイルスや細菌の感染による結膜炎が原因で生じた可能性がありますので、注意が必要です」(水木先生)
目やにのタイプで病気が見分けられる?

多量の目やにを生じさせる病気として、どのようなものが挙げられますか。
「比較的発症しやすい疾病として、一般に『ものもらい』と呼ばれる麦粒腫(ばくりゅうしゅ)があります。まぶたや目の縁などに黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌などの細菌が付着することにより発症します。
パソコンやスマートフォンの長時間使用、コンタクトレンズの長時間使用などにより発症するドライアイでも、目やにが生じます」(水木先生)
サラサラの水っぽい目やにが出る場合は、どんな病気の可能性がありますか。
「サラサラの目やにが生じた時は、ウイルス性結膜炎の疑いがあります。ウイルス性結膜炎の原因で特に多いのが、アデノウイルス8型の感染によって起きる結膜の炎症である流行性角結膜炎で、一般に『はやり目』と呼ばれる疾病です。
アデノウイルスは感染力が強く、初期には目やにの発生と目の充血、その後まぶたのむくみや腫れ、涙目が生じ、重症化すると、目のかすみなどを生じることもあります」(水木先生)
ネバネバした目やにが出るのは、どのような病気でしょうか。
「黄白色で粘性の高いネバネバの目やにでしたら、細菌性結膜炎が疑われます。先に述べた黄色ブドウ球菌による麦粒腫もそのひとつで、大人に多い疾病です。子どもには肺炎球菌が多くみられます。
最も症状が重くなるのは淋菌(りんきん)の感染による結膜炎で、膿(うみ)のような目やにが多量に生じ、角膜に穴が開いて失明に至る可能性もあります。
白色や透明に近いネバネバの目やにの場合は、アレルギー性結膜炎が疑われます。アレルギーの抗原(原因物質)であるアレルゲンには、花粉も含まれます。
アレルギー性結膜炎には花粉などを抗原とする季節性のものと、ハウスダストなどによる通年性のものがあります。ネバネバの目やにのほか、目のかゆみや充血が主な症状です。
ドライアイの場合も、白色や透明に近い目やにが生じます」(水木先生)
「比較的発症しやすい疾病として、一般に『ものもらい』と呼ばれる麦粒腫(ばくりゅうしゅ)があります。まぶたや目の縁などに黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌などの細菌が付着することにより発症します。
パソコンやスマートフォンの長時間使用、コンタクトレンズの長時間使用などにより発症するドライアイでも、目やにが生じます」(水木先生)
サラサラの水っぽい目やにが出る場合は、どんな病気の可能性がありますか。
「サラサラの目やにが生じた時は、ウイルス性結膜炎の疑いがあります。ウイルス性結膜炎の原因で特に多いのが、アデノウイルス8型の感染によって起きる結膜の炎症である流行性角結膜炎で、一般に『はやり目』と呼ばれる疾病です。
アデノウイルスは感染力が強く、初期には目やにの発生と目の充血、その後まぶたのむくみや腫れ、涙目が生じ、重症化すると、目のかすみなどを生じることもあります」(水木先生)
ネバネバした目やにが出るのは、どのような病気でしょうか。
「黄白色で粘性の高いネバネバの目やにでしたら、細菌性結膜炎が疑われます。先に述べた黄色ブドウ球菌による麦粒腫もそのひとつで、大人に多い疾病です。子どもには肺炎球菌が多くみられます。
最も症状が重くなるのは淋菌(りんきん)の感染による結膜炎で、膿(うみ)のような目やにが多量に生じ、角膜に穴が開いて失明に至る可能性もあります。
白色や透明に近いネバネバの目やにの場合は、アレルギー性結膜炎が疑われます。アレルギーの抗原(原因物質)であるアレルゲンには、花粉も含まれます。
アレルギー性結膜炎には花粉などを抗原とする季節性のものと、ハウスダストなどによる通年性のものがあります。ネバネバの目やにのほか、目のかゆみや充血が主な症状です。
ドライアイの場合も、白色や透明に近い目やにが生じます」(水木先生)
眼科を受診した方が良い場合は?
サラサラやネバネバの目やにが出た時は、どのように対処すればいいのでしょうか。
「目やには感染症のリスクを秘めています。拭き取ったら後は手をきれいに洗い、タオルなどは家族と共用しないでください。
そのうえで、細菌性結膜炎の場合は薬局の薬剤師に相談のうえ、原因に合った市販の抗菌目薬や抗炎症目薬を点眼してみてください。
2~3日間点眼を続けても症状が改善しない場合は、眼科を受診して医師の治療を受けてください。
ウイルス性結膜炎の場合は『特効薬』といえる薬剤はありません。眼科医の診断を受けて、角膜の炎症やウイルスの感染を防ぐ目薬を処方してもらってください。
アレルギー性結膜炎の治療には抗アレルギー目薬、重症の場合はステロイドの目薬による治療が行われます。ドライアイの場合は涙を増やす効果のある目薬のほか、涙の出口である涙点(るいてん)にプラグ(栓)を挿入する治療法もあります。
いずれにしても、自身で『サラサラだからウイルス性』『ネバネバだから細菌性』といった目やにの状態のみによる原因特定や判断をしてはいけません。充血やかゆみも伴うような症状が出るようでしたら、すぐに眼科を受診することが大切です」(水木先生)
この時期大量に飛散している花粉も、白色や透明に近いネバネバの目やにの一因となる可能性があることを理解し、鼻やのどだけでなく、目の症状にも注意を払いながら、花粉飛散シーズンを乗り切っていきましょう。
» ピンポイント花粉飛散状況・予想
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そのうえで、細菌性結膜炎の場合は薬局の薬剤師に相談のうえ、原因に合った市販の抗菌目薬や抗炎症目薬を点眼してみてください。
2~3日間点眼を続けても症状が改善しない場合は、眼科を受診して医師の治療を受けてください。
ウイルス性結膜炎の場合は『特効薬』といえる薬剤はありません。眼科医の診断を受けて、角膜の炎症やウイルスの感染を防ぐ目薬を処方してもらってください。
アレルギー性結膜炎の治療には抗アレルギー目薬、重症の場合はステロイドの目薬による治療が行われます。ドライアイの場合は涙を増やす効果のある目薬のほか、涙の出口である涙点(るいてん)にプラグ(栓)を挿入する治療法もあります。
いずれにしても、自身で『サラサラだからウイルス性』『ネバネバだから細菌性』といった目やにの状態のみによる原因特定や判断をしてはいけません。充血やかゆみも伴うような症状が出るようでしたら、すぐに眼科を受診することが大切です」(水木先生)
この時期大量に飛散している花粉も、白色や透明に近いネバネバの目やにの一因となる可能性があることを理解し、鼻やのどだけでなく、目の症状にも注意を払いながら、花粉飛散シーズンを乗り切っていきましょう。
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